コラムColumn

賃貸物件で害虫が発生したらどうする?管理会社が取るべき対応と再発防止策

賃貸マンションやアパートを管理していると、入居者から突然、

「部屋にゴキブリが出た」
「天井裏から物音がする」
「共用廊下に虫が大量発生している」
「ベランダに鳩が住み着いている」

といった連絡が入ることがあります。

害虫や害獣のトラブルは、発生している一室だけを確認すれば解決するとは限りません。建物の構造や配管、共用部分、ゴミ置き場などが原因になっている場合、別の部屋でも同じ問題が発生している可能性があります。

対応が遅れると、被害が建物全体へ広がるだけでなく、入居者からのクレームや退去、物件の評判低下につながることもあります。

この記事では、賃貸物件で害虫や害獣が発生した際に管理会社が取るべき対応、費用負担の考え方、再発を防ぐためのポイントについて詳しく解説します。


賃貸物件で発生しやすい害虫・害獣

賃貸マンションやアパートでは、建物の立地や築年数、周辺環境によってさまざまな害虫・害獣が発生します。

特に相談が多いのは、次のような種類です。

ゴキブリ

ゴキブリは飲食店だけでなく、一般の賃貸物件でも発生しやすい害虫です。

玄関や窓から侵入するほか、排水管、換気扇、エアコンの配管穴などから室内へ入ることがあります。集合住宅の場合は、配管や壁の隙間を通って別の部屋へ移動することもあります。

そのため、一室だけで何度もゴキブリが発生している場合でも、原因がその部屋の中にあるとは限りません。

共用部分や隣接する部屋、ゴミ置き場、建物周辺に発生源がある可能性も考える必要があります。

コバエ・チョウバエ

コバエやチョウバエは、キッチン、浴室、洗面所、排水口などの水回りで発生しやすい害虫です。

排水管の内部に汚れや汚泥がたまっていると、その中で幼虫が繁殖していることがあります。

表面に見えている成虫だけを殺虫剤で駆除しても、排水管や床下に発生源が残っていれば、数日後には再び現れます。

空室期間が長かった部屋や、排水設備に問題がある物件でも発生することがあります。

ネズミ

天井裏から音がする、壁の中で何かが動いている、共用部分にフンが落ちている場合は、ネズミが侵入している可能性があります。

ネズミはわずかな隙間から建物内へ侵入し、天井裏や床下、パイプスペースなどを移動します。

一室で物音が聞こえていても、建物内に侵入しているのは複数匹というケースも少なくありません。

電気配線をかじられると、漏電や火災につながる危険性もあるため、早めの調査が必要です。

ハチ

春から秋にかけては、ベランダ、軒下、換気口、室外機の周辺などにハチの巣が作られることがあります。

特にアシナガバチやスズメバチは、巣に近づいた人を攻撃する可能性があります。

共用廊下やエントランス付近に巣ができた場合、入居者だけでなく、来訪者や配達員にも危険が及びます。

巣が小さい段階では気づきにくいため、入居者から「ハチがよく飛んでいる」と連絡があった時点で確認することが大切です。

鳩

鳩はマンションのベランダ、屋上、室外機の裏、太陽光パネルの下などに住み着くことがあります。

鳩のフンによる悪臭や汚れだけでなく、鳴き声や羽音が近隣トラブルの原因になることもあります。

一度安全な場所だと認識すると、追い払っても同じ場所へ戻ってくる傾向があります。巣や卵がある場合は勝手に撤去できない可能性もあるため、専門業者への相談が必要です。


入居者から害虫発生の連絡を受けたときの対応

入居者から連絡があったときは、すぐに市販の殺虫剤を使うよう案内するだけではなく、発生状況を詳しく確認することが重要です。

発生した場所と日時を確認する

まずは、次のような情報を確認します。

  • 害虫や害獣を見た場所
  • 初めて確認した時期
  • 発生している数や頻度
  • 昼と夜のどちらに多いか
  • フンや巣、異臭、物音の有無
  • 室内だけか、共用部分でも見かけるか
  • 写真や動画を撮影できるか

「虫が出た」という情報だけでは、種類や発生源を判断できません。

可能であれば写真や動画を送ってもらうことで、ゴキブリ、コバエ、シロアリ、ハチなどの種類を判別しやすくなります。

同じ建物で似た相談がないか確認する

集合住宅では、害虫や害獣が一室だけにとどまっているとは限りません。

過去に同じ棟や同じ階で似た相談がなかったか、管理記録を確認しましょう。

複数の部屋から同じ時期に相談が入っている場合は、室内の清掃状態だけではなく、共用配管、床下、天井裏、ゴミ置き場などが原因になっている可能性があります。

共用部分や建物周辺も確認する

室内の駆除だけでは、一時的に数が減っても再発することがあります。

ゴミ置き場や排水設備、植栽、側溝、共用廊下、パイプスペースなども確認する必要があります。

特に築年数の経過した建物では、配管まわりや外壁に隙間ができていることがあります。そのような隙間が害虫やネズミの侵入経路になっているケースも珍しくありません。


害虫駆除の費用は管理会社と入居者のどちらが負担する?

賃貸物件で害虫が発生した場合、誰が駆除費用を負担するのかは、原因や契約内容によって異なります。

単純に「室内で発生したから入居者負担」「建物内で発生したから管理会社負担」と決められるものではありません。

建物の構造や設備が原因の場合

外壁の亀裂、配管まわりの隙間、排水設備の不具合、共用部分の衛生状態などが原因の場合は、建物側の対応が必要になる可能性があります。

一室だけを駆除しても、建物側の原因を改善しなければ再発するためです。

また、入居前から害虫が発生していた場合や、入居直後に大量発生した場合も、建物側に原因がないか調査する必要があります。

入居者の生活環境が原因の場合

室内に生ゴミや食べ残しが長期間放置されているなど、明らかに入居者の生活環境が原因となっている場合は、入居者側の負担になる可能性があります。

ただし、室内の状況だけを見て原因を決めつけるのは注意が必要です。

ゴキブリやネズミは、隣接する部屋や共用部分から侵入することもあります。入居者とのトラブルを避けるためにも、まずは発生源と侵入経路を調べることが大切です。

契約書や管理規約も確認する

費用負担を判断する際は、賃貸借契約書や管理規約、管理委託契約の内容も確認しましょう。

原因がはっきりしない段階で費用負担を断定すると、入居者との認識に違いが生じる可能性があります。

最初に現地調査を行い、その結果をもとに管理会社、オーナー、入居者の間で対応を決めるとスムーズです。


害虫トラブルを放置するリスク

害虫や害獣の問題は、時間が経つほど被害が拡大しやすくなります。

「一匹しか出ていないから」「今は苦情が一件だけだから」と放置するのはおすすめできません。

入居者からのクレームが増える

害虫の発生は、入居者に大きな不安を与えます。

何度連絡しても改善されない場合、管理会社やオーナーの対応そのものに不満を持たれる可能性があります。

初期対応が遅れたことでSNSや口コミサイトに書き込まれ、物件の印象が悪くなるケースも考えられます。

退去や空室につながる

ゴキブリやネズミが繰り返し発生する部屋で、安心して暮らし続けるのは難しいものです。

害虫トラブルを理由に入居者が退去すると、原状回復や新たな入居者の募集に費用がかかります。

空室期間が長くなれば、駆除費用以上の損失が発生する可能性もあります。

建物全体へ被害が広がる

集合住宅では、配管や天井裏、床下などを通じて、害虫や害獣が別の部屋へ移動することがあります。

一室だけの問題だと思っていたものが、気づいたときには複数の部屋へ広がっていることもあります。

被害が拡大すると調査や施工の範囲が広くなり、解決までにかかる期間や費用も増えてしまいます。

建物や設備が傷む可能性がある

シロアリは建物の木材を食害し、ネズミは断熱材や配線をかじります。

鳩のフンも、放置すると建物の金属部分や塗装を傷める原因になります。

害虫・害獣は不快感だけの問題ではありません。建物の安全性や資産価値を守るためにも、早期対応が重要です。


市販の殺虫剤だけでは再発しやすい理由

害虫を見つけた際、市販の殺虫剤を使えば、その場にいる個体を駆除できることがあります。

しかし、目に見えている害虫は、建物内にいる一部に過ぎない可能性があります。

壁の中、床下、天井裏、排水管などに卵や幼虫、巣が残っていれば、しばらくして再び発生します。

さらに、発生源が別の部屋や共用部分にある場合、一室だけに薬剤を使用しても根本的な解決にはなりません。

賃貸物件では「何匹駆除したか」だけではなく、

  • どこから侵入したのか
  • どこで繁殖しているのか
  • 建物側に原因がないか
  • 別の部屋へ広がっていないか
  • 今後の侵入をどのように防ぐか

という点まで確認することが重要です。


賃貸物件では原因調査と再発防止が重要

管理会社が害虫駆除業者へ依頼する場合は、その場の駆除だけでなく、原因調査や再発防止まで対応できるか確認しましょう。

発生している害虫の種類や建物の構造によって、必要な施工は異なります。

例えばゴキブリの場合でも、薬剤散布だけでなく、ベイト剤の設置、排水まわりの処理、侵入経路の封鎖などが必要になることがあります。

ネズミであれば、捕獲や追い出しだけではなく、侵入口を特定して塞がなければ再侵入する可能性があります。

DONAIKAでは、発生している害虫・害獣の種類や建物の状況を確認し、物件に合わせた対策をご提案します。

目の前にいる個体を駆除するだけでなく、発生源や侵入経路を調査し、再発防止まで考えた対応を行っています。


定期的な害虫管理でトラブルを予防する

複数の物件を管理している場合や、過去に害虫トラブルが発生した建物では、問題が起きてから駆除するだけでなく、定期的に点検する方法もあります。

定期管理では、害虫の発生状況や痕跡を確認し、被害が大きくなる前に対処できます。

特に、次のような物件では定期的な点検がおすすめです。

  • 一階に飲食店や食品を扱う店舗が入っている
  • 建物内にゴミ置き場がある
  • 築年数が経過している
  • 周辺に飲食店や川、田畑がある
  • 過去にゴキブリやネズミが発生した
  • 空室期間が長い部屋がある
  • 入退去が多い
  • 害虫に関するクレームが繰り返されている

定期的に状況を記録しておけば、再び相談が入った際にも、過去の発生状況や施工内容を確認しやすくなります。

早い段階で異変を見つけることで、大がかりな駆除が必要になる前に対応でき、結果的に管理コストを抑えられる可能性もあります。


管理会社が害虫駆除業者を選ぶポイント

害虫駆除業者を選ぶ際は、料金だけで判断せず、対応内容を確認することが大切です。

現地調査を行っているか

害虫の発生原因は、建物ごとに異なります。

現地を確認せずに決まった薬剤を散布するだけでは、原因を見落としてしまう可能性があります。

室内だけでなく、必要に応じて共用部分や建物周辺まで確認してもらえる業者を選びましょう。

原因や施工内容を説明してもらえるか

管理会社は、オーナーや入居者に対応内容を説明しなければならないことがあります。

どのような害虫が発生していたのか、原因として何が考えられるのか、どのような施工を行うのかを分かりやすく説明してくれる業者であれば、関係者への報告もスムーズです。

再発防止まで対応しているか

駆除だけでなく、侵入経路の封鎖や衛生面の改善方法など、再発を防ぐための提案があるか確認しましょう。

一度駆除して終わりではなく、物件を継続的に管理する視点を持っている業者を選ぶことが重要です。

複数の害虫・害獣に対応しているか

賃貸物件では、ゴキブリ、コバエ、ネズミ、ハチ、鳩など、さまざまな問題が発生します。

幅広い害虫・害獣に対応している業者であれば、トラブルが起きるたびに新しい業者を探す手間を減らせます。


賃貸物件の害虫駆除に関するよくある質問

一室だけの被害でも建物全体を調査したほうがいいですか?

必ずしも最初から建物全体の施工が必要とは限りません。

ただし、同じ建物内で複数の相談がある場合や、配管、天井裏、床下を通って移動する害虫・害獣の場合は、発生した部屋以外も確認したほうがよいケースがあります。

まずは被害が確認された場所を調査し、発生状況や建物の構造を見たうえで、必要な調査範囲を判断します。

入居者が不在でも調査できますか?

共用部分や建物の外側であれば、入居者が不在でも確認できる場合があります。

ただし、室内に発生源がある可能性や、室内側から配管や隙間を確認する必要がある場合は、立ち会いや入室の調整が必要です。

調査前に、確認する範囲や鍵の取り扱いについて業者と打ち合わせておくと安心です。

空室でも害虫は発生しますか?

空室でも害虫が発生することはあります。

人が住んでいない部屋では、排水トラップの水が蒸発し、排水管から虫や臭いが上がってくることがあります。

前の入居者が退去した後に卵や発生源が残っていたり、別の部屋や共用部分から侵入したりするケースもあります。

入居前の清掃時には、目に見える場所だけでなく、水回りや収納内部なども確認することが大切です。

害虫が一匹出ただけでも業者へ相談するべきですか?

一匹だけであれば、外から偶然侵入した可能性もあります。

しかし、同じ場所で繰り返し見かける、小さな個体が出ている、フンや卵がある、ほかの部屋からも相談が入っている場合は、建物内で繁殖している可能性があります。

被害が広がる前に、発生状況だけでも相談しておくと安心です。

害虫の種類が分からなくても相談できますか?

害虫の種類が分からない状態でも相談できます。

可能であれば写真や動画を撮影し、見つけた場所や数、発生する時間帯などを伝えると、種類を判断しやすくなります。

ただし、写真だけでは正確に特定できない場合もあるため、必要に応じて現地で状況を確認します。


賃貸物件の害虫・害獣トラブルはDONAIKAへご相談ください

賃貸物件で発生する害虫・害獣トラブルは、入居者の部屋だけに原因があるとは限りません。

共用配管やゴミ置き場、床下、天井裏、外壁の隙間など、建物側に発生源や侵入経路が隠れていることもあります。

被害が広がってから対応すると、複数の部屋で施工が必要になり、入居者への説明や日程調整にも時間がかかります。

DONAIKAでは、賃貸マンション・アパート・管理物件の害虫、害獣に関するご相談を承っています。

現地の状況を確認したうえで、発生原因の調査、駆除、侵入経路の封鎖、再発防止まで、物件に合わせた対策をご提案します。

「入居者から害虫の相談が入った」
「同じ物件で何度も被害が発生している」
「建物全体を定期的に管理したい」

このようなお悩みがございましたら、お早めにDONAIKAへご相談ください。

一覧に戻る