コラムColumn
マンションの共用部分にハチの巣ができたら?管理会社の対応と予防方法
マンションやアパートでは、ベランダや共用廊下、軒下などにハチの巣が作られることがあります。
入居者から「ハチが飛んでいる」「共用廊下に巣がある」と連絡が入った場合は、巣に近づかないよう案内し、できるだけ早く状況を確認することが大切です。
巣が小さいうちはハチの数も少ない傾向がありますが、時間がたつと巣が大きくなり、近くを通るだけでも刺される危険が高くなる場合があります。
この記事では、管理物件にハチの巣ができたときの対応や、管理会社が確認すべき場所、再発を防ぐための対策について解説します。
マンションでハチの巣が作られやすい場所
ハチは、雨風を避けやすく、外敵から見つかりにくい場所に巣を作ります。
マンションでは、特に次のような場所に注意が必要です。
共用廊下や階段の天井
廊下や階段の天井、照明器具の周辺、梁の裏側などは、雨が当たりにくく、ハチが巣を作りやすい場所です。
上を見なければ気づきにくいため、巣がある程度大きくなってから発見されることもあります。
入居者や宅配業者などが日常的に通る場所であるため、巣が見つかった場合は早めの対応が必要です。
軒下や屋根の周辺
軒下は雨風を防ぎやすく、ハチの巣が作られやすい場所の一つです。
高い位置にある場合は地上から見えにくく、ハチの出入りによって初めて気づくことがあります。
高所の巣を確認しようとして、脚立や屋根に上るのは危険です。無理に近づかず、専門業者へ相談しましょう。
ベランダ
ベランダの天井や手すり、物置、植木鉢の裏などにも巣が作られることがあります。
専有部分にできた巣でも、ハチが共用廊下や隣の住戸へ飛び回る可能性があります。
入居者から相談があった場合は、巣の場所や大きさ、ハチの特徴などを確認しましょう。
室外機の周辺
エアコンの室外機の裏側や内部は、外から見えにくく、ハチが巣を作ることがあります。
巣に気づかずエアコンを使用したり、室外機周辺を掃除したりすると、ハチを刺激する可能性があります。
室外機の近くでハチが何度も出入りしている場合は、手を入れずに状況を確認しましょう。
換気口や通気口
換気口のフード内部や通気口の隙間に、ハチが入り込む場合があります。
外から巣が見えなくても、同じ場所へ何度もハチが出入りしている場合は、内部に巣がある可能性があります。
換気口から室内へ侵入することもあるため、早めの調査が必要です。
メーターボックス
共用廊下にあるメーターボックスは、雨風が入りにくく、人が頻繁に開けないため、ハチが巣を作る可能性があります。
点検のために扉を開けた際、突然ハチが飛び出すことも考えられます。
ハチの出入りが確認されている場合は、設備業者にも情報を共有しましょう。
植え込みや生け垣
低い植え込みや生け垣の中にも巣が作られることがあります。
剪定や清掃の際に巣へ近づき、作業員が刺される可能性があるため注意が必要です。
建物だけでなく、駐車場や駐輪場周辺の植栽も確認しましょう。
地面や床下
ハチの種類によっては、土の中や床下などの見えにくい場所に巣を作ることがあります。
地面の一か所からハチが何度も出入りしている場合は、近づいたり穴を塞いだりせず、専門業者へ相談してください。
管理物件でよく見られるハチの種類
ハチの種類によって、巣の形や危険性、適切な駆除方法が異なります。
アシナガバチ
アシナガバチの巣は、六角形の部屋が外から見える形をしています。
軒下やベランダ、室外機の周辺などに作られることが多く、巣が小さい段階ではハチの数も少ない傾向があります。
比較的おとなしいといわれることもありますが、巣に近づいたり刺激したりすると刺される危険があります。
スズメバチ
スズメバチの巣は、初期にはとっくりを逆さにしたような形をしていることがあります。その後、巣が大きくなると丸い形に変化していきます。
軒下や屋根裏、植え込み、換気口など、さまざまな場所に巣を作ります。
攻撃性が高い種類もいるため、巣の近くで大きな音を出したり、市販のスプレーを使用したりするのは危険です。
ミツバチ
ミツバチは、屋根裏や壁の内部などへ大量に入り込み、巣を作る場合があります。
建物の周辺に多数のハチが集まっているときは、移動中の群れが一時的にとどまっている可能性もあります。
壁の中に巣が作られると、巣や蜜が残ることで別の虫や汚れの原因になる場合があります。
ハチの巣を見つけたときに入居者へ伝えること
入居者から連絡があった場合は、まず安全を確保するため、次の内容を伝えましょう。
- 巣へ近づかない
- 棒や物を使って巣を落とさない
- 殺虫スプレーをむやみに使用しない
- 大きな音や振動を与えない
- ハチの出入りする穴を塞がない
- 子どもやペットを近づけない
- ベランダに巣がある場合は窓を閉める
- 共用部分の場合は別の通路を使用する
巣の写真を依頼する場合も、無理に近づいたり、高い場所へ上ったりしないよう伝えることが重要です。
安全な場所から撮影できない場合は、写真がなくても現地調査を手配しましょう。
管理会社が確認すべき内容
巣がある場所
共用部分、専有部分、建物外周のどこにあるかを確認します。
高所や壁の内部など、作業が難しい場所の場合は、必要な機材や施工方法が変わることがあります。
巣の大きさ
巣の大きさによって、ハチの数や危険性が異なります。
小さい巣に見えても、見えない場所に本体がある可能性もあるため、無理に触らないようにしましょう。
ハチの数と特徴
ハチの色や大きさ、飛び方などを確認します。
ただし、見た目だけで種類を正確に判断するのは難しいため、不明な場合は専門業者へ確認を依頼しましょう。
ハチが出入りしている場所
巣自体が見つからなくても、同じ換気口や外壁の隙間へ何度もハチが出入りしている場合は、内部に巣がある可能性があります。
出入りしている穴を先に塞ぐと、ハチが室内側へ出てきたり、別の場所から脱出しようとしたりする場合があります。
人が通る場所かどうか
エントランス、共用廊下、階段、ゴミ置き場、駐輪場など、日常的に人が通る場所に巣がある場合は、特に早急な対応が必要です。
駆除まで時間がかかる場合は、入居者への案内や通行制限も検討しましょう。
ハチの巣を放置するリスク
巣が大きくなる
巣作りが進むと、働きバチの数が増え、駆除作業の危険性も高くなります。
小さい巣だからと放置せず、早い段階で状況を確認しましょう。
入居者や来訪者が刺される
共用部分には、入居者だけでなく、宅配業者、清掃スタッフ、設備業者なども出入りします。
巣の存在が共有されていなければ、作業中に近づいて刺される可能性があります。
ほかの場所にも巣を作られる
建物にハチが入りやすい隙間や、巣を作りやすい場所が複数ある場合は、別の場所にも巣ができる可能性があります。
一つの巣を駆除した後も、建物周辺を確認することが大切です。
室内へ侵入する
換気口や壁の内部に巣がある場合、ハチが室内へ入り込むことがあります。
複数のハチが室内で見つかった場合は、窓から偶然入っただけと判断せず、外壁や換気設備の周辺を確認しましょう。
管理会社が行う対応の流れ
1.入居者から状況を聞き取る
まずは、巣の場所や大きさ、ハチの数、いつから飛んでいるかを確認します。
安全な場所から撮影した写真がある場合は、送ってもらいましょう。
2.危険な場所への立ち入りを制限する
共用廊下や階段などに巣がある場合は、必要に応じてコーンや案内を設置し、入居者が近づかないようにします。
立ち入りを制限する際は、別の通路や避難経路に影響しないよう注意しましょう。
3.入居者や関係者へ案内する
巣の近くを通らないことや、ハチを刺激しないことを入居者へ伝えます。
清掃会社、設備業者、工事会社などが訪問する予定がある場合は、事前に情報を共有しましょう。
4.専門業者へ現地調査を依頼する
ハチの種類や巣の位置を確認し、適切な方法で駆除します。
高所や壁の内部、室外機などに巣がある場合は、特殊な作業や設備の確認が必要になることがあります。
5.巣を撤去する
ハチを駆除するだけで巣を残すと、内部に幼虫やサナギが残っている可能性があります。
施工場所の状況に応じて、巣まで撤去することが大切です。
6.施工後に周辺を確認する
駆除後もしばらくは、外出していたハチが巣の場所へ戻ってくる場合があります。
すぐに近づかず、ハチの出入りがなくなったことを確認します。
建物周辺に別の巣がないかも合わせて点検しましょう。
市販の殺虫スプレーで駆除しても大丈夫?
低い位置にある小さな巣であっても、ハチに刺される危険があります。
特にハチの種類が分からない場合や、複数のハチが飛んでいる場合は、自分で駆除しないほうが安全です。
市販の殺虫スプレーを使用すると、驚いたハチが周囲へ飛び回り、共用廊下や近隣住戸へ向かう可能性もあります。
マンションには多くの入居者がいるため、管理会社の判断だけで無理に作業せず、専門業者へ相談しましょう。
巣を自分で落とすのが危険な理由
棒などを使って巣を落とすと、巣にいるハチが一斉に飛び出す可能性があります。
巣が落ちた後も、生きているハチや幼虫などが残る場合があります。
また、高所での作業は転落事故につながる危険もあります。
巣を見つけても、入居者や管理会社の担当者が無理に撤去しないことが大切です。
ハチの巣を作られにくくする予防方法
春先から建物周辺を点検する
ハチの巣は、作り始めの段階では小さく、目立ちにくいことがあります。
春から初夏にかけて、軒下やベランダ、室外機、換気口などを確認しましょう。
巣が小さい段階で発見できれば、被害が広がる前に対応しやすくなります。
建物の隙間や破損を確認する
外壁や軒下、換気口などに隙間や破損があると、ハチが建物内部へ入り込む可能性があります。
点検や駆除後に必要な補修を行いましょう。
ただし、ハチが出入りしている最中に穴を塞ぐのは危険です。内部に巣がないことを確認してから施工します。
植え込みを定期的に剪定する
植え込みが伸びすぎると、巣を見つけにくくなります。
定期的に剪定し、植栽の内部や地面付近にハチの出入りがないか確認しましょう。
剪定前にも一度周辺を点検すると安心です。
ベランダや共用部分の私物を整理する
段ボールや使用していない植木鉢、家具などが放置されていると、ハチが巣を作る場所になることがあります。
共用部分に私物を置かないよう案内し、ベランダも定期的に整理してもらいましょう。
過去に巣ができた場所を記録する
以前ハチの巣が作られた場所は、翌年以降も点検しておくことをおすすめします。
物件ごとに発生場所や駆除時期、ハチの種類を記録しておくと、次回の巡回時に確認しやすくなります。
共用部分と専有部分で対応は変わる?
共用廊下やエントランス、階段、建物外壁などに巣がある場合は、管理会社やオーナー側で対応するケースが一般的です。
一方、入居者のベランダなどの専有使用部分に巣がある場合は、賃貸借契約や管理規約、巣ができた原因などによって対応が異なる可能性があります。
ただし、費用負担が決まるまで駆除を遅らせると、入居者や近隣住民が刺される危険があります。
まずは安全を優先して状況を確認し、契約内容を踏まえて対応方法を決めましょう。
DONAIKAでは管理物件のハチ駆除に対応しています
DONAIKAでは、マンションやアパート、店舗、事業所などに作られたハチの巣の調査・駆除に対応しています。
共用廊下やベランダ、軒下、室外機、換気口、植え込みなど、巣が作られた場所やハチの種類を確認し、状況に合わせた方法をご提案します。
「入居者からハチが飛んでいると連絡が来た」「巣が見えないが、同じ場所へ何度も出入りしている」「高い場所にあって確認できない」といった場合もご相談ください。
管理物件の害虫・害獣対策や定期的な点検についても対応しています。
詳しいサービス内容は、DONAIKAのサービス案内をご覧ください。
管理会社様や事業者様向けの継続的なサポートについては、JFCサポーターもご確認いただけます。
よくある質問
小さなハチの巣ならすぐに取っても大丈夫ですか?
巣が小さくても、ハチに刺される危険があります。
ハチの種類が分からない場合や、共用部分にある場合は、自分で撤去せず専門業者へ相談しましょう。
巣が見つからないのにハチが飛んでいます
換気口や軒下、壁の隙間など、見えない場所に巣がある可能性があります。
同じ場所へ何度も出入りしている場合は、穴を塞がずに調査を依頼してください。
夜ならハチの巣を安全に撤去できますか?
夜間は活動が落ち着く種類もありますが、安全に撤去できるとは限りません。
暗い場所での高所作業や、巣の位置を正確に確認できない状態での作業は危険です。
駆除後もハチが飛んでいるのはなぜですか?
駆除時に巣の外へ出ていたハチが、元の場所へ戻ってくる場合があります。
すぐに巣の周辺へ近づかず、業者の案内に従って経過を確認しましょう。
同じ場所にまた巣を作られることはありますか?
駆除した巣がそのまま再利用されるとは限りませんが、その場所が雨風を避けやすく、巣を作りやすい環境であれば、別のハチが近くに巣を作る可能性があります。
駆除後も定期的に点検しましょう。
まとめ
マンションの共用部分にハチの巣が見つかった場合は、入居者や来訪者が近づかないよう案内し、早めに状況を確認することが重要です。
巣を棒で落としたり、殺虫スプレーをむやみに使用したりすると、ハチが周囲へ飛び回り、刺される危険があります。
特に高所や換気口、壁の内部、植え込みなどにある巣は、自分で確認・撤去しようとせず、専門業者へ相談しましょう。
春頃から建物周辺を点検し、巣が小さい段階で発見することで、入居者の安全を守りながら早めに対応しやすくなります。

